他のゲームも復活へ
TANAKA U氏に取材した。過去に公開したFlashゲームは長らくその存在を放置しており、「復活」作業に強い意欲があったわけではないと明かす。
きっかけは「swf2js」という、ウェブ上で配布されているツールを偶然見つけたこと。FlashコンテンツをそのままHTML5に対応させられるコンバーターだ。これが、思いのほか高性能だった。swf2jsにはバグがあるとの問題もあるものの、ツイッターを介して同ツールの開発者であるToshiyuki Ienaga氏本人の協力を得られた。問題は順次解決していったという。「(こうした)縁があったから復活して世に出た」とTANAKA U氏は語る。
十数年前に「できる限り丁寧」に作った艦砲射撃!とマテリアルスナイパー。テストプレーを経て、現在でも十分遊べる作品だとは感じたが、昨今のゲームの品質水準などをふまえると、もはや「懐かしい!」以上の価値はないと考えていた。しかしHTML5版の公開に大きな反響を受け、ユーザーらの「『懐かしい』の総量」が想像よりはるかに大きかったと感じているという。
「遊んでくれてありがとう。今でも覚えていてくれてありがとう。そういう気持ちです」(TANAKA U氏)
自身が手がけた他のFlashゲームも、HTML5へ対応させる方針だ。3番人気とされる格闘ゲーム「2ch格闘(仮)」をはじめ、「星追」「SeventhSky」の3作を優先して対応させる予定という。
現状はswf2jsの挙動にネックがあるものの、Ienaga氏の協力が得られる限りは問題は解決すると考えている。Ienaga氏と協力し、swf2jsの完成度を高めていくことも重要な目標のひとつとして捉えていると語った。