ChatGPTでユーチューブの内容要約が使える 英語ニュースやスピーチも軽々

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   対話型AI(人工知能)「ChatGPT」を活用したさまざまなアプリが、日々公開されている。ユーチューブの動画を要約できるツールは、その一例だ。

   動画の字幕を取得したうえで、ChatGPTに内容を要約させられる。

  • AI使ってユーチューブから効率よく情報収集 (写真はイメージ)
    AI使ってユーチューブから効率よく情報収集 (写真はイメージ)
  • 「Chat YouTube」でURLを入力すると チャット画面へ移動
    「Chat YouTube」でURLを入力すると チャット画面へ移動
  • 画面の右上スペースにツール出現 上が「ChatGPT for YouTube」、下が「YouTube Summary with ChatGPT」
    画面の右上スペースにツール出現 上が「ChatGPT for YouTube」、下が「YouTube Summary with ChatGPT」
  • 「YouTube Summary with ChatGPT」で要約するには、本家ChatGPTに移動する
    「YouTube Summary with ChatGPT」で要約するには、本家ChatGPTに移動する
  • AI使ってユーチューブから効率よく情報収集 (写真はイメージ)
  • 「Chat YouTube」でURLを入力すると チャット画面へ移動
  • 画面の右上スペースにツール出現 上が「ChatGPT for YouTube」、下が「YouTube Summary with ChatGPT」
  • 「YouTube Summary with ChatGPT」で要約するには、本家ChatGPTに移動する

利用登録は不要

   「Chat YouTube」というサイト。ユーチューブ動画のURLを入力し、「SUBMIT」ボタンを押すと、AI(ChatGPT)とのチャット画面が立ち上がる。AIは、英語で動画の要旨をまとめてくれる。利用は無料で、会員登録は不要だ。

   AIとのチャット欄で、「日本語で要約してください」と指示すれば、内容を日本語に直してくれる。試しに4月18日午前に行われた、松野博一官房長官による定例記者会見の動画をまとめさせた。映像は「テレ東BIZ」公式ユーチューブで公開されているもの。数秒程度で要約してくれた。結果は以下だ。

   「このYouTube動画は、閣僚会議での決定事項、12の法律の承認、G7広島サミットや札幌の気候・エネルギー大臣会合の議題、北朝鮮のミサイル発射に関する国連安保理の緊急会合について報告しています。この中で、北朝鮮のミサイル発射に対し、日米は強い非難をし、中国とロシアとの間に緊張が生じました」

   実際には会見中、ほかに靖国神社への岸田文雄首相の参拝予定や、陸上自衛隊のヘリコプターに関する質問が記者から出ていた。要約は話題の全てを網羅できているわけではない。半面、松野官房長官が冒頭で何を語ったか大まかなトピックはつかめる。

「日本語に直して」と指示

   同様のサービスが、ウェブブラウザーの拡張ツールとして複数公開されている。「Google Chrome」と「Safari」で使える「YouTube Summary with ChatGPT」と、Google Chrome用の「ChatGPT for YouTube」だ。

   どちらも、ブラウザーにインストールするとユーチューブ動画の閲覧時、ページ右上にツールの画面が出現する。

   「YouTube Summary with ChatGPT」は利用無料。使用するには、要約したい動画を開き、ツール画面の上部左にあるChatGPTのロゴをクリックする。

   すると本家ChatGPTのページが開く。同時に、「内容を箇条書きで5点に要約して」との指示とともに、字幕の内容を自動で貼り付ける。AIは「Chat Youtube」と同じく英文で内容をまとめるため、要約後にユーザーが「日本語に直して」と指示する必要がある。

   「YouTube Summary with ChatGPT」を、米テレビ局「CNN」がウクライナ侵攻について報じた「Ukrainian child speaks out after returning home following alleged deportation by Russia」という動画で試した。

   ロシアによって誘拐されたウクライナ人の子どもたちが家族と再会できたことや、子どもたちが取材に対しロシアで受けた苦難を語ったことなど、報道の内容をある程度まとめてくれた。

ジョブズ氏「伝説のスピーチ」も

   ChatGPTを使っての動画要約は、スピーチと相性がいいようだ。「YouTube Summary with ChatGPT」を、故スティーブ・ジョブズ氏が2005年に米スタンフォード大学で実施したスピーチの動画で試す。

   AIは、ジョブズ氏が自身の人生から「人生の点をつなげる」「愛や失敗」「死」をテーマとした3つの体験談をそれぞれ紹介し、直観を信じて生きるのが重要とのメッセージを語った、と要約。スピーチ全体が、きれいにまとめられた。

   「ChatGPT for YouTube」は、他のツールより操作がやや手軽だ。動画を開き、ツール画面上で「Ask ChatGPT to Summarize」のボタンを押すと、新たなページが開くのではなくツール画面内に5~10行で要約文を表示する。またユーザーの使用言語を自動で判別してくれるため、翻訳の手間なく最初から日本語で記載してくれる。

   ただし一定の利用回数を超えると、有料会員登録を求められる。

   紹介したこれら3つのサービスは、いずれもツール自体が音声認識を行なっているわけではなく、投稿者が用意した字幕や、ユーチューブの機能で自動生成された字幕を取得しているようだ。字幕が非表示に設定されている動画だと、いずれのツールも利用できない。

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