家庭の教育費負担は限界
日本では大学生の75%、約226万人が私立大学・短期大学で学んでいる。学校数でも82%を占める。
学生1人当たりの公財政支出(2021年度)を国立大学と比較すると、国立大学では学生1人あたり231万円(運営費交付金・施設費・その他補助金)が支出されているのに対し、私立大学はわずか18万円(経常費・施設設備費等の補助金)。国立の13分の1にとどまっている。
東京私大教連は、私立大学への公的補助があまりにも少ないため、私立大学の学費は高く、家計の負担が非常に大きくなっていると指摘。とりわけ、コロナ禍や諸物価高騰が深刻な影響を及ぼしており、各家庭の教育費負担は限界に達しているので、国による私立大学生への経済的支援が急務だとしている。
日経新聞のインターネット調査(3月上旬)によると、ぜひ実現してほしい「こども政策」の1位は「国公立の小学校から大学までの無償化」、4位が「私立大高中の入学金廃止・大幅減額」、5位が「奨学金の返済負担を軽減」となっている。