JR東「Suica」改札の新システム ラッシュ時に通信遅延や不具合起きたら

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   JR東日本のICカード「Suica」用の改札システムが、大きく変わる。これまでSuicaの運賃計算は改札機内で実施していたが、2023年5月27日以降に順次「センターサーバー方式」を導入する。4月4日にJR東が発表した。

   利用者がSuicaでタッチすると、改札機は「センターサーバー」にネットワーク通信で運賃計算を要求。サーバーが処理し、回答を改札機に送信する方式だ。ラッシュアワーの時間帯に通信が遅れたり、サーバーダウンによって改札全体が使えなくなったりする恐れはないのか。JR東広報に取材した。

  • Suica改札が新たな方式に
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センターサーバーで障害、その時は

   センターサーバー方式にすると、運賃の割引など柔軟なサービスの提供や、機能の改修に関するコストダウンが可能になるメリットがあるという。青森、盛岡、秋田エリアでは5月27日から45駅に導入し、首都圏や仙台、新潟エリアでは23年夏以降に順次取り入れる。

   JR東広報によると、これまでの利用状況の傾向などから、朝のラッシュ時間帯を含め必要となる通信量は想定が可能という。これを踏まえた設計により、ラッシュアワー時でサーバーとの通信量が増えても「通信の遅れなどはなく処理を行なえるよう対応」しているとの話だ。

   センターサーバーで障害が発生しても、サービス提供を継続可能とする対策も用意している。そのひとつが「冗長化」と呼ばれる対応だ。サーバーをひとつの機械でなく複数台で構成し、障害発生時には自動で装置を切り替えて処理する。

   加えて不具合の確認、即時対応を可能とするため、24時間365日体制での監視を実施予定とJR東広報は続ける。

   さらに、このような対策を経ても回避できない障害を想定。5月27日からのシステム導入後、トラブル発生時にはサーバーでなく改札機側で運賃計算などの処理を行う仕組みを設ける予定とのことだ。

「障害対応については運用開始以降の状況を見ながら継続的に取り組む課題と認識しています」(広報)
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