乳酸菌飲料「ピルクル」の2商品の販売休止が決まった。日清ヨークの2023年3月27日付発表によると、「ピルクル400 Light (65ml×10)」、「ピルクル400 鉄分 (65ml×10)」が対象だ。「昨今の乳酸菌飲料市場の活況」による需要急拡大で、「必要な供給量を確保できない見通し」だという。
類似の事例が2022年、あった。「Yakult(ヤクルト)1000」および「Y1000」は爆発的ヒットを記録し、入手困難な状況が続いたのだ。乳酸菌飲料はブーム状態となった。ただ最近になって、このヤクルトの2商品は入手しやすくなったという情報が。J-CASTトレンドが調べてみた。
「初めて見つけた」
「ヤクルト1000」は、ヤクルト製品を配達販売する女性「ヤクルトレディ」から、また駅の自動販売機で入手できる「宅配専用商品」。一方の「Y1000」は、スーパーマーケットなどで購入できる。
品薄が解消されつつあるのか、ツイッター上で検索すると、スーパーでY1000を発見したユーザーから「買った」「初めて見つけた」などのツイートであふれている。中には、店頭で「よく見るようになった」といった投稿もチラホラ。
「ヤクルト1000」は、一時ヤクルトレディからの購入も難しいとうわさされていた。しかし、記者は3月になって、ヤクルトレディの訪問販売により購入できるようになった。同様の報告も、ツイッター上で見られる。
2023年3月31日、記者は東京都内と近郊のコンビニエンスストア3店舗を見て回った。1件目では、「Y1000」が5本程度陳列されていた。半面、あとの2件は品切れ。一方、記者が通勤で利用する鉄道駅に設置された自動販売機では、「売り切れ」の表示を見かけなくなった。
「一時期と比較してお求めやすくなっている」
品薄は解消したのか、ヤクルト本社に取材した。
広報によると、直近での増産時期は、「ヤクルト1000」が2022年9月、「Y1000」が同年11月だ。その後の市場での在庫状況について、「一時期と比較してお求めやすくなっているかと思います」とした。しかし「ヤクルト1000」については、23年3月末現在「ヤクルト届けてネット」での新規注文は休止中で、再開の目途は立っていない。「Y1000」も、「一部では品薄の状態が続いております」と、完全な品薄解消には至っていないという。
安定供給に向けて「4月までに生産体制強化するべく、準備を進めております」と話した。また、2024年3月には、「富士小山ヤクルト工場」を操業開始予定。さらに千葉県四街道市にある「千葉ヤクルト工場」を、「ちばリサーチパーク」として千葉市・佐倉市に移転新築する。「『ヤクルト1000』『Y1000』を中心とした『ヤクルト』類を生産する工場」として、27年春の操業開始を目指していると答えた。