対話型AI「ChatGPT」は2022年11月に公開されて以来、さまざまな分野で活躍している。23年3月29日の衆院内閣委員会では答弁に参加、政界進出を果たした。
一方で、多くの人が「ChatGPT」のユニークな使い方を編み出している。
制作者の想定を上回るアクセス
「ChatGPT」を利用したゲームが2023年3月29日、ツイッターで紹介された。タイトルは「ドキドキAI尋問ゲーム」。げーむくりえいたーねこ(@GameCreatorNeko)さんが制作を手掛け、ゲーム投稿サイト「unityroom」で公開した。
プレイヤーは「有能な警察官」となり、殺人事件の容疑者である「AI(ChatGPT)」を尋問、自白させることを目指す。事件の被害者は、居酒屋で働く若い女性。帰宅途中に襲われ、翌朝変わり果てた姿で発見された。容疑者の「AI」は、居酒屋の常連客の男で、被害者が襲われた日も店を訪れていた。
「ドキドキAI尋問ゲーム」は30日夜現在、公開停止となっている。制作者のツイッターの投稿によると、「想定を遥かに上回る数の方に遊んでいただいた影響で、ChatGPI APIの利用料がかなり高額になってきてしまっている」ことが主な理由だ。
100ドルをできるだけ増やして
ブランドデザイナーのジャクソン・グレートハウス・フォールさんは「ChatGPT」にこんな「依頼」をした。
「違法なことを何もせず、できるだけ短時間で、100ドルを可能な限り増やす」
「ChatGPT」が提案したのは、アフィリエイトサイト立ち上げだ。競合が少ないジャンルを勧められ、環境に配慮した製品を扱うことに決めた。ジャクソンさんはその後も指示に従い、100ドルの資金をドメインの購入や広告に使用した。
そして完成したサイト「Green Gadget Guru」と、「ChatGPT」との一連のやり取りを3月16日にツイッターで公開し、10万件の「いいね」と注目を集めた。その結果、彼のビジネスに興味を持ち、出資を申し出る人が現れる。
やり取りの公開から約5時間後、ジャクソンさんは投資も含めて得た金額を1378ドルだと公表した。「ChatGPT」は、100ドルを10倍以上に増やし、依頼内容をクリアしたのだ。
「おれ」と「お前」と...
最後に紹介するのは、「俺GPT」というサービス。「ChatGPT」を試してみたいけれど、やり方がわからない人向けに、制作者のうちょ(@utyo)さんが手動で質問に答えてくれる。
「ChatGPT」に似たデザインのサイトに質問を書き込むと、水色の「お前」というアイコンで表示される。うちょさんの回答は緑色の「おれ」で表示されるが、多くの書き込みに対して回答が間に合っていないようで、30日夜時点ではほとんど確認できない。
30日の正午頃に行われたアップデートにより、さらに赤い「あいつ」アイコンが表示されるようになった。「あいつ」の正体については明言されていないが、時折登場し、意味深な一言を残している。
制作者のツイッターによると、「俺GPT」は最新AIで、日中は働いているため、質問を返せるのは一日に数時間ほどだ。