東京の新宿駅構内に、壁からカードをはがせる「ピーリング広告」が出現している。バンダイがゲームセンターでの展開を予定しているデジタルカードゲーム「仮面ライダーバトル ガンバレジェンズ」の広告だ。
仮面ライダーシリーズの名言が印刷されたカードと、「ガンバレジェンズ」のゲームデータを保存できる「ライダーライセンスカード」の2種類が壁に貼られており、先着順で自由にはがして持ち帰れる。これを転売する行為が、インターネット上で続出している。
4枚セット5099円
この広告は、2023年3月20日~26日、東京メトロ丸ノ内線新宿駅の改札外の通路壁面に掲出されている。名言入りカードでは、「仮面ライダー新1号」「仮面ライダーディケイド」「仮面ライダー鎧武」「仮面ライダーギーツ」の名言が書かれている。
掲出初日、20日の夕方にはすでにカードが全てはがされていたという報告が、ツイッター上で複数見つかる。また、21日には「広告カード早速転売されてた」「メルカリで大量に出品されている」との報告が相次いだ。
3月22日にメルカリを調べたところ、新宿駅に掲出されている「ガンバレジェンズ」名言カードは20件以上出品されており、相場は1枚あたり1000~1500円(税込、以下同)。4枚セットを5099円で販売する事例もある。
記者は22日12時半ごろ、現地を訪れ様子を確かめた。壁面のカードは全てはがされており、「ガンバレジェンズ」の稼働を伝える大型広告面だけが残されている。
壁を眺めていると、4~5歳の子どもが、「なんで(カードが)無いんだー」との嘆きが聞こえてきた。母親とおぼしき女性が、「写真だけでも撮ろうね」と、壁を背にした子どもにスマートフォンを向けていた。広告の傍に居た警備員とこの親子の会話を聞くに、今後カードが壁に補充される可能性はあるとの話だった。