鳥インフルエンザを背景とした鶏卵価格の高騰や品薄が続いている。スーパーマーケットでは、卵の販売個数をひと家族あたり1パックまでと制限する店もある。
2023年1月ごろから食品メーカーや飲食店では鶏卵原料の不足を理由に一部商品やメニューの販売を休止が相次いでいるが、家庭用の卵パックの流通にも影響が生じているようだ。
個数制限の貼り紙
JA全農たまごの発表によると、東京におけるMサイズ鶏卵の1キログラムあたりの基準価格は23年3月20日時点で345円。2か月前、1月20日では285円だった。
ツイッターを調べると、3月17日から20日にかけて「(スーパーで)卵の購入制限が出てきた」「1グループ1パックまでに制限されてた」といったツイートを複数見かける。
J-CASTトレンド記者は、東京都内のスーパー4店を調べた。中野区内の大手スーパーAの1店舗では、卵売り場に個数制限を告げる貼り紙が掲示されていた。鳥インフルエンザの影響で卵が不足しているとして、「お1家族様 合計1点限り」と制限されていた。1パックまでしか、鶏卵が買えない。
特売は「自粛」
続いて、新宿区内にある店舗を調べた。大手スーパーBの1店舗では、購入個数制限はない。ただ、「鳥インフルエンザの影響により卵の商品供給が不安定となっております」との貼り紙があった。
大手スーパーCの1店舗も購入個数制限はないものの、鳥インフルエンザについて貼り紙を設置。「この異常事態を受け、当面の間玉子の特売は全て自粛しております」と書いている。
大手スーパーDでは、ひとりでも多くの客が鶏卵を購入できるよう「お1人様1点限り」と購入数を制限と注意書きがあった。
野村哲郎農林水産大臣は3月3日の会見で、今後の鶏卵需給の見通しについて「大体半年から1年ぐらい(供給が)復活するのにかかります。それを期待する以外にありません」と語っている。