「商売敵」ではなく、「商売仲間」
1期生は2020年8月に募集。11人が応募し、選考などを経て参加に至ったのは、3人。現在は基礎研修を終えて、市内の佐野らーめんの店で本格修業中の人もいる。前述の開業した4店舗には、飲食店未経験者の人もいるそうだ。
最大の地域資源というだけあり、市内には150店舗が店を構え、その中には人気店や老舗店もある。営業は難しいのではないかとも思われるが、担当者は「開業後1周年を迎え、人気店に成長しつつある店もあります」と話す。また、伝統的な製麺技法「青竹手打ち」を使って「長く店を続けたい」という気持ちから、一日に提供する食数を制限するなどして、自分の希望のライフスタイルに合わせた営業をする人もいるという。
「佐野らーめん予備校」には、既存のラーメン店の協力も欠かせない。商売敵が増える、売上が落ちるのではないか、と当初は危惧する人もいたという。しかし、予備校の授業には既存店も協力しているといい、
「メディアへの取材が多くなるにつれ、予備校が盛り上がることで佐野らーめんの活性化につながると考えてくださる方も増えています」
と、「商売敵」ではなく、「商売仲間」が増えると考え方を変える人も増えてきたという。