井村屋の「あずきバー」が発売50周年を記念して、リニューアルした。原材料が5種類から4種類になり、より「あずき」が濃くなるとのこと。
「硬さ」に定評のある「あずきバー」。J-CASTトレンドは井村屋に取材し、リニューアルと硬さについて聞いた。
成分のリニューアルは30年ぶり
リニューアル品は2023年3月13日以降、順次発売される。井村屋広報によると、13年前の前回リニューアルでは、パッケージのデザインと塩の種類を変えた。原材料表示を変更する大きなリニューアルは1993年以来、30年ぶりだという。この時は、着色料の使用をやめている。
今回は、原料に使っていたコーンスターチを「あずきパウダー」に置き換えた。これにより、あずき、砂糖、水アメ、食塩の4種類と、よりシンプルな配合になった。
広報によると、従来、コーンスターチを使い「とろみ」をつけていた。それにより、あずきバーを冷やして固めるときに、あずきが偏るのを抑えていたという。しかし、あずきパウダーにも同様にとろみをつける性質があるので、置き換えることを決めた。これにより、あずきの風味がよりアップしたと話す。
硬さと甘さの因果関係
あずきバーといえば、その硬さが魅力のひとつ。「空気の含有量が少ない」、「乳化剤など、柔らかくするための添加物が入っていない」、「乳成分が入っていない」ことが、硬さの理由だ。
あずきバーの硬さは、消費者が甘さを求めなくなり、甘さの見直しなどをしたことと関係があるという。甘さを抑えようとすると砂糖の比率が減る。それによって水分量が上がる。すると、水分が氷のように固まることで、硬くなるのだ。
「長いスパンをかけて、硬くなっていっています」
ツイッターでは、リニューアルのお知らせに対して、「硬さ」の変化に注目が集まっていた。広報に確認すると、今回は「硬さは変わりません」と答えた。
新旧「あずきバー」ぶつけた結果
実際に、新旧の「あずきバー」を比べてみよう。写真左が新あずきバー、右がリニューアル前の商品だ。
箱から取り出してみると、特に見た目の違いはなさそうだ。冷凍庫から出したばかりの新旧あずきバーをぶつけてみると、「カチカチ」と、アイスとは思えない音が鳴る。この時、どちらかが欠ける、傷つくといったこともなかった。
次に、歯でかんでみると...正直大きい違いは感じない。広報担当者が言ったとおり、硬さに変更はないようだ。味の違いも感じなかったが、溶かした状態で比べてみると、リニューアル後のほうがあずきの風味が強く、本物の「おしるこ」のような印象だった。