3D空間を全て人力では作れない
「屋内の空間を作ったらどうなるのか」も確かめるため、暖炉のある山小屋の内部をイメージした画像も作り、3Dモデル化した。上述の「Alps」の空間に比べ、違和感は少ない印象だ。ただ小屋内の隅に向かって歩くと、床と壁の間が90度に角ばっているのではなく、丸みを帯びているなど、やや歪みがあるようだ。
今回の実験に至ったのは、友人のツイッター上への投稿がきっかけ。「Skybox Lab」や「Genesis」を用いて、VRChat向けにワールド作りができそうだと紹介していたという。
もともと、山や登山が好きなサックーさん。これまでVRChat上で自身が制作してきたワールドは、基本的には山に関連したものだ。AIやスマートフォンなどで実際の山を撮影し3D化する技術など、「リアルの山を(VRに持ち込む)手段を模索しています」と話す。AIには、次のようなことを期待している。
「広大な3D空間をすべて人力で作りこむのは難しい。将来的にVRの世界が発展するにはAIの進歩が必要だと思いますし、いずれAIがワールド作りを全面サポートする時代がくると考えています」(サックーさん)