日本語の素晴らしさ、声で届ける
最後に、作リエ恒例の質問「仕事をする上で最も大事にしている、クリエイティブの柱」について。
木本さん「『日本語を大切にする』です。声優・ナレーターの仕事も、かるたも、日本語の豊かさを音で伝えられるのが魅力。特有の響き、美しさってあるじゃないですか」
山下さん「他の言語って、割とストレートですし、直接的ですよね」
一つの事象に対して多様な言い回しがあり、微妙なニュアンスを伝えられる。言葉から色や温度、同じ情景を感じられるのが、日本語の魅力だと木本さんは語る。
スペース終了後、山下さんは「和のナレーション生披露」コーナーを、『かるたっぽくしゃべる』という特技だけで映像を1本作れそうなくらい、楽しかった」と振り返った。「かるた風に自己紹介」は、今後も木本さんに使ってほしいナイスアイデア、と絶賛。木本さんも「かるたで自己紹介、バリエーションを増やしていこうと思う」と意気込んだ。
さらに木本さんは、改めて「積み重ねていくこと」「好きなことや興味を持ったこと」を大切にしようと思えたという。「人生において無駄なことは何もないと思っている人間なので、その時々の新鮮な気持ちも大切にしていきたい」そうだ。
声優とかるた、「言葉を使う共通点がある」二つの軸を持つ木本さん。かるたは試合が一時間半にもおよび、大会となると6~7試合も勝ち抜かなければならないため、部活動で走り込み、体幹トレーニング、腹筋、縄跳びに励み、体力・筋力をつけた。読手として、大勢の前でかるたを読む経験を通じ、度胸もつけた。培った全てが、今の仕事につながっている。
第17回作リエは、2023年3月15日実施予定。