「脱・中華まん」として
「パン」と名づけたのにも理由がある。井村屋の担当者によると、「ベイクド・デリシリーズ」は、「脱・中華まん」として登場したという。
以前から「蒸して、焼く」調理に取り組んで商品を出していたが、「中華まん寄り」の見た目やネーミングで売り出していた。そのためか、こうした商品は、消費者には、「中華まん」の延長としてとらえられていた。また、中華まんは「冬に食べるもの」という印象が強いのか、秋冬の購入が多かった。
「ピッツァぱん」のように「パン」という名称の使用により、「年間を通して食べられる」、「パンと同じように焼いて食べる」とのイメージを浸透させたかったのだ。
中華まんが有名な老舗として、井村屋は「蒸し」にこだわる。「蒸すことで香り高くなります」と担当者は、「ピッツァぱん」と通常のパンの違いを説明した。また、中華まんの技術から発生したパンなので、サクッとして、モチッとした生地に仕上がっていると話した。