リアル結婚式と併用
海外に目を向けると、インド発のメタバース「TardiVerse」と、米企業が提供する「Virbela」でバーチャル結婚式が行われた例がある。
2022年に「TardiVerse」で結婚式を行ったのは、インド出身のカップル。派手なことで知られるインドの伝統的な結婚式では、参列者は数百人に上る。しかし当時、カップルの住む地域では新型コロナウイルス感染症の影響で、結婚式の出席者は100人までと制限がかけられていた。
そこで二人は、制限のないバーチャル空間で2000人を招待して披露宴を開催。一方、新婦の住む村で、親戚や近しい友人のみの式を行った。
「Virbela」では2021年、米国在住のカップルが、現実の式の様子をリアルタイムでバーチャル空間に配信した。新型コロナ感染症による移動制限があったほか、さまざまな理由で参列できない人に配慮したのだ。
カップルは、バーチャル空間でもドレスとタキシードを着用し、バーチャルの参加者と共にダンスを踊るなどして楽しんだ。現実の式は、100人が招待された。
実はクラスター社の加藤氏も、上記で紹介した2つの例同様、2023年1月に現実の結婚式を行っている。
バーチャル結婚式は、人数を気にせずに招待できることや、現実の移動制限などに左右されないことのが利点と言える。交通費がかからず、手軽に参加できることは参列する側のメリットとも言えよう。