脳がついていけない可能性
「マネーポストWEB」は2022年2月14日、「動画『倍速視聴』に潜む落とし穴 『理解が浅くなり、記憶の定着度下がる』」という記事を公開している。
そのなかで、「加藤プラチナクリニック」の加藤俊徳院長は、脳のスペシャリストとしての立場から、倍速視聴は目的によって使い分けるべきだと主張している。
脳はさまざまな機能を分担する「脳番地」に分かれて働いているが、言葉を聞き取る「聴覚系脳番地」と、物事や言葉を理解するのに関係する「理解系脳番地」の働きが倍速再生についていけない可能性があるという。
読売新聞は22年5月26日、「広がる『倍速視聴』 メリットと不安」を取り上げている。そのなかで、玉川大脳科学研究所の松田哲也教授(認知神経科学)は、倍速だと細かい情報を見落としてしまい、推察力などを習得する機会を無意識のうちに失うリスクがあると指摘。「倍速視聴は効率的だが、得られる情報量は減り、感情移入しにくくなる場合がある。その功罪を理解して使うことが大切だ」と助言している。