地域格差が大きい
出産育児一時金は1994年のスタート時は30万円。2006年に35万円、09年1月に38万円、同10月に42万円と増額。日本テレビ「news zero」によると、一時金が上がれば出産費用も上がるという「いたちごっこ」が続いている。
朝日新聞は22年9月4日、「出産費用、高すぎる!」というフォーラムの記事を掲載。出産費用には全国でかなりの地域差がある(最高の東京は約55万円、最低の佐賀県は約35万円)、現行の「42万円」で出産費用がまかなえた人は、きわめて少ない、などを報告している。
この記事の中で、値上げが続く理由として、産婦人科のコンサル業務を手がける川崎光雄さんは、24時間365日、安全なお産を続けていくためには、複数の医師による態勢が必要、という産婦人科の特殊事情を説明。加えて、産後うつや高齢出産などにも対応できる専門人材の充実、新型コロナウイルスなどへも対応できる院内環境の整備など、産婦人科を運営するためのコストも年々上昇していることを指摘している。