ジャパニーズホラーの代名詞「リング」シリーズの怨霊「貞子」が、大人気だ。映画では、多くの人に恐怖を与える「貞子」だが、近年ではキャラクター化し、映画外ではシュールな面白い存在として受け入れられている例も見られる。
奈良県下北山村は、村を訪れると貞子に関連したコンテンツを楽しめる公式アプリ「貞子の村巡り―下北山村でさだキャン―」を配信している。
50人以上の貞子が登場したスクランブル交差点
下北山村のアプリでは、AR写真撮影が可能。起動する場所によって貞子が増殖したり、ソロキャンプをしていたり...といった光景が撮影できるほか、9か所の観光スポットを貞子目線で紹介している。これが、「アクティブ」「ゆるキャラになっている」「仕事を選ばない」などとツイッターで話題になった。
タクシーで貞子と遭遇する企画も、生まれた。2022年10月24日から2週間、国際自動車(東京都港区)は都内限定50台で「貞子タクシー」を走行した。タクシー車窓では貞子のビジュアルでお迎え。車内のタブレット型デジタルサイネージでは、貞子が這い出てくるような体験ができるスマートフォンを使ったAR(拡張現実)の仕掛けを施した。
貞子は10年前にも大きな話題に。2012年5月6日には、渋谷駅前のスクランブル交差点に出現した。「シネマトゥデイ」の同日付記事によると、ゴールデンウィーク最終日だったこの日、50人以上の貞子が渋谷駅前のスクランブル交差点に出現したという。液晶テレビの画面から抜け出そうとしている貞子のオブジェを黒子らが抱えて歩いた。
「シネマトゥデイ」は、この光景に対して「突然の貞子襲撃に度肝を抜かれた通行人もいれば、泣き出す子どもも。貞子の周りは携帯電話を取り出して撮影しようとする人だかりもでき」た、と当時のようすを伝えている。