東京国立博物館のメタバース展示 3D空間で国宝を「知る」「親しむ」

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青空広がる空間には

   もうひとつの空間は、江戸時代の画家・尾形光琳による工芸作品「八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)」がテーマ。これは、平安時代の歌物語「伊勢物語」に登場する「三河国八橋(愛知県知立市)」の情景を描いた硯箱(すずりばこ)だ。

   「国宝に親しむ」内の空間は、三河国八橋の風景を再現しており、水の上に草や橋が浮かんでいる。空や水面に広がる青い色合いが印象的だ。空間の奥側には、巨大な硯箱が設置されている。

   橋の上には、伊勢物語の主人公がよんだ和歌に出てくるひらがな5文字が散らばっている。これらを集めると、箱の中に「ワープ」し、その内部から「八橋蒔絵螺鈿硯箱」を鑑賞できる。

   なお2月7日には第3部「国宝とつながる」の展示室をプレオープンした。現代のアーティストが国宝を「再解釈」した芸術作品を展示する。まずは展示室の空間のみを公開しており、作品の展示は3月を予定している。また現代アーティストによる作品はNFT(唯一無二であり代替できない電子データ)アートとして販売予定とのことだ。

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