環境中のウイルスの濃度が非常に高い
今年、特に感染が目立つのは鹿児島県の出水市だ。飛来したナベヅル類から感染が見つかっている。同市周辺では鶏の鳥インフルエンザも多発している。
南日本新聞(12月17日)によると、昨年末、鹿児島県内の養鶏場では鳥インフルエンザが過去にないペースで広がった。2022年11月17日に出水市で最初の疑い例が確認されてから、1か月間で9例が立て続けに発生。鹿児島県内で飼われる採卵鶏の約1割に相当する約120万羽が殺処分された。
出水市はツルの飛来地として知られる。今季は死んだり弱ったりして回収された個体が例年の10倍以上。11月中?下旬のピーク時には1日に90羽以上が回収され、この頃から養鶏場での感染も相次いだという。 同紙の取材に、鹿児島大学共同獣医学部の小澤真准教授(ウイルス学)は「出水は今季、環境中のウイルスの濃度が非常に高く、防疫が難しい地域と言える」と指摘している。