新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。死者も急速に増えてきた。そうしたなかで、現在進行中の第8波では、実際の感染者数が、公表されている人数よりも多いのではないかという指摘が相次いでいる。なぜなのか。
死者数が過去最多を更新し続ける
コロナ第8波による全国の死者は、2023年1月に入って、過去最多を更新することが続いている。6日には456人に達した。これは昨年7月から9月の第7波ピーク時の347人を大きく上回る。
第7波の感染者の最多は約26万人。今回の第8波は6日の24万人強が最多。死者数は感染ピークから2週間ほど遅れて最多になるといわれているので、第8波の死者はさらに増える可能性がある。
第7波はほぼ100%がオミクロン株のBA.5によるものだった。東京都の昨年12月末の調査によると、第8波ではBA.5が半分以下に減ってきた。残りの大半はオミクロンの派生株。特に重症度が高まってはいないという。
そもそも、第8波では、オミクロン株に対応するワクチンも接種が進み、治療薬も開発されて使用されている。それなのになぜ、第7波よりも、明らかに感染者に占める死者の人数が多くなっているのか。