日本のシニア層の活力に
国家の財政面で、いわば「厄介者」に転じかねない団塊の世代――そんな人たちを応援するような新聞広告も話題になっている。
「宝島社」が1月5日、朝日、読売、日経、日刊ゲンダイに同時掲載した企業広告「団塊は最後までヒールが似合う。」だ。
モデルは中尾ミエさん(1946年生まれ)。毅然とした表情で足を組み、高さ10センチはありそうなピンヒールを掲げている。
広告の意図について、同社は、「かつて世の中を賑わせた団塊世代のみなさんが、後期高齢者になります。そんな団塊世代の背中をもう一度押せたらと思いました。団塊世代が元気になれば、日本のシニア層の活力になります。ミドル世代にとっても、年を取ることに対する不安も減るのではないでしょうか」と説明している。
広告コピーの「ヒール」には、「憎まれ役」「とんがった」の意味もありそうだ。というのも、団塊世代は学生時代に全共闘運動やベトナム反戦運動に関わり、「世の中を賑わせた」人も少なくないからだ。