国家財政を圧迫しかねない
NHKは1月3日、『「団塊の世代」7割が後期高齢者に 介護保険料見直し今夏結論へ』というニュースを報じた。
「ことし、2023年はいわゆる『団塊の世代』のおよそ7割が75歳以上の後期高齢者になる見込みです。介護が必要な人を支える介護保険制度を維持していくため、厚生労働省は来年の制度改正に向けて高齢者が負担する介護保険料の見直しなどについて、ことしの夏までに結論を出すことにしています」
総務省の推計では、まだ団塊世代の約600万人が存命。このうち206万人余りがことし、新たに75歳を迎える見込み。団塊の世代のおよそ68%が後期高齢者になる。
さらに2年後の2025年には、団塊世代の全員が75歳以上となり、日本の人口の2割を後期高齢者が占める見込みだ。「2025年問題」と言われている。
その結果、医療費の増大が見込まれ、介護にかかる費用もやがて増えることが予想されている。
つまり、巨大な労働人口、消費人口の塊として、1970年代から90年代の日本経済を牽引してきた団塊世代が、納税主体から社会保険の受給者に替わることで、国家財政を圧迫しかねない、というわけだ。