マイナンバーカードの普及をめぐって、政府は数々の政策を打ち出してきた。2023年3月末までに全国民に行き渡ることを目標に掲げているが、2022年11月末時点での「人口に対する交付枚数率」を見ると、53.9%に止まっている。
総務省は「マイナポイント第2弾」の対象となるマイナンバーカード申請期限について、12月末から来年2月末に延長すると12月20日に発表。同時に、人気テレビアニメ「SPY×FAMILY」を起用したコラボレーション企画も開始した。
普及したい政府とどうしても取りたくない人たち
■マイナンバーカード申請書「再々送付」 出張サービス、携帯ショップでも受付
総務省はマイナンバーカードの普及推進施策「マイナポイント第2弾」を実施中だ。2022年7月26日には「QRコード付きマイナンバーカード交付申請書の再々送付」を発表した。今年6月末時点での、マイナンバーカードの人口に対する交付枚数率は、全国で45.3%と5割に満たない。
■マイナンバーカードあと1年で全国民へ ポイントばらまきも普及率5割弱
2022年4月1日段階で、人口に対する普及率は全国で43.3%。政府は、2022年度末にほぼ全国民にカードが行き渡らせる目標を掲げ、普及のため、「マイナポイント」の進呈などの施策を行ってきた。2021年4月1日時点では28.3%にとどまっていたので、1年かけて15ポイント増加した。
■マイナンバーカードの保険証利用「ほとんどいない」8割 一本化は2年後だが
政府が、マイナンバーカードと健康保険証の一本化に関する検討会を設置した。24年秋に予定している一本化への移行を円滑に進めるため、課題について検討を行う。マイナンバーカードを健康保険証として利用できる「オンライン資格確認」システムは21年10月から本格運用されている。導入済みの医療機関によると、「利用患者がほとんどいない」との回答が約8割を占めた――こんな調査結果が、近ごろ発表された。
■マイナンバーカードいらない人の言い分 ポイントもらえたところで...
最大2万円分のポイントが還元される「マイナポイント第2弾」は2022年6月30日に始まった。前回は2020年9月1日?21年4月末までに交付申請した人が、21年12月末までにマイナポイントの予約・申し込みをすると最大5000円分付与された。前述のように2022年11月末時点での「人口に対する交付枚数率」は53.9%。カードはいらないという人、すでに取得した人に取材した。
「マイナポイント」よりお得に
■「マイナポイント」上乗せでもらう方法あり 地域によってはプラス数千円
「マイナポイント第2弾」、地域によっては2万円分以上のポイントがもらえる。自治体が、政府事業とは別に独自で取り組んでいるパターンを調べてみた。「徳島県版プレミアムポイント事業」や千葉県大多喜町の事業、「愛媛県版マイナポイント事業」を紹介している。
■「マイナポイント」実は現金化できる 受取先によってこんな「裏技」が
マイナポイントの受取先は電子マネーにプリペイドカード、クレジットカードにQRコードと自分の使い方に合わせて選べる。総務省のマイナポイント公式サイトでは、受付可能な決済サービス一覧を公開している。実はこの中に、現金化が可能なサービスが存在する。