新型コロナウイルスによる全国の1日当たりの死者が2022年12月23日、過去最多を記録した。感染者数は今のところ、今夏の第7波を下回っているのにもかかわらず、死者数は第7波のピークを超えた。インフルエンザの同時流行も始まっており、人の移動が増える年末年始はさらなる警戒が必要となっている。
これからさらに増える可能性
共同通信によると、12月23日、全国で新たに371人が新型コロナで死亡した。1日当たりでは過去最多。これまでは第7波の347人が最多だった。23日の感染者は全国で17万4079人が確認され、前週の同じ曜日より約2万人多かった。
都道府県別の死者は、神奈川28人、北海道25人、東京24人など。福井と鹿児島を除く全ての都道府県で報告があった。
今年2月ごろの第6波では、感染者数10万4520人、死者277人が最多。今夏の第7波では、感染者数26万1004人が最多。
現在の「第8波」では、今のところ12月21日の20万693人が感染最多。第7波の約8割にとどまっている。ところが、死者数はすでに7波の347人を超え、371人になった。
コロナの死者は、感染のピークから3週間ほど遅れるとされているので、これから死者数がさらに増える可能性がある。
1都5県が流行入り
さらに心配されているのが、インフルエンザとの同時流行だ。
厚生労働省は12月23日、全国およそ5000の医療機関から今月18日までの1週間に報告されたインフルエンザの患者数を公表した。
患者の数が、流行入りの目安とされている1つの医療機関あたり「1.0人」を超えたのは、東京、青森、岩手、神奈川、富山、熊本の1都5県。
医療介護CBニュースによると、東京が459人で最も多く、以下は、神奈川(368人)、大阪(245人)、福岡(180人)、岩手(179人)、埼玉(122人)、千葉(113人)、北海道(102人)、熊本(91人)、青森(80人)、京都(71人)などの順。
保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校での学級閉鎖が33施設、学年閉鎖が8施設、休校が2施設あった
TBSによると、新型コロナも全国的に増加傾向が続いているため、厚労省は年末年始にかけて発熱外来がひっ迫する可能性もあるとして、重症化リスクの低い患者には自宅で療養することなどを呼びかけている。