AIは不正をチェック
朝日新聞によると、2015~19年に全国の警察が摘発した交通事故関連の保険金詐欺事件は計868件。書類の精査だけで不正を見抜くのは難しいこともあり、日本損害保険協会は20年4月から、人工知能(AI)による不正検知システムを使い始めている。
「車両所有者」「受傷者」など、過去の保険金の請求履歴や関係する人物のデータを集めて分析。それらと照らし合わせて似た点などを抽出し、AIが不正の疑いを調べる。不正疑いが検知された場合、自動で保険会社などに通知される。過去に不正請求に関与した疑いのある人物や法人を見つけやすくなったという。
交通事故自体は20年ほど前から減っているので、最近の自賠責請求の減少には、自動ブレーキなど安全装置が普及に加えて、こうした警察や日本損害保険協会の厳しい対応も影響している可能性がありそうだ。