「値下げ」が続く自賠責保険 23年度は約10%安くなるワケ

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

「不正請求」を警告

   交通事故と死傷者は2004年ごろをピークに右肩下がりで減り続け、現在は3分の1ほどに。しかし、警察データによる交通事故の減少と、最近の自賠責保険金支払額の減少とはかなりの時間差、ズレがある。

   理由の一つと言われているのが、「隠れ人身事故」の存在だ。警察では物損事故として扱われているが、実際には通院しているケースが多数あるという。

   『交通事故は本当に減っているのか? 「20年間で半減した」成果の真相』(花伝社)によると、人身事故を起こした交通事故の加害者は、刑事・行政上の処分を受ける可能性があり、処分を免れたいという心情が働く。

   人身事故にするか、物損事故にするかは、必ずしも警察の判断ではなく、当事者の意向に委ねられる場合がある。比較的軽症の場合は、当事者の申し出により物損扱いにすることがありえるという。そうしたケースでも保険金が支払われている。「むち打ち」などの場合、柔道整復師による「医療類似行為」の証明でも自賠責から保険金が下りている。中には「保険金詐欺」と思われるものもあり、警察や損保協会は近年、ウェブサイトに「不正請求」の事例を掲載、防止に力を入れている。

姉妹サイト