こんにちは!テテマーチ社のマーケティング研究室、「lookey(ルーキー)」でZ世代に特化した研究をしている、川又潤子です!
今回は、 Z世代が「2022年で最も買って良かったもの」をご紹介します。第1弾は「フィルムカメラ」。カメラが好きすぎて高校2年生のときに写真部を立ち上げてしまった、鹿児島県在住の西海晴(20歳)のチョイスです。
インスタグラムに大量の「#写ルンです」投稿
西:昔からカメラが好きだったので、デジカメは持っていました。最近インスタグラムやピンタレストで「フィルムカメラで撮影された写真」を頻繁に見かけるようになり、感化されてフィルムカメラを買ったんです。
物心がついたときから、写真を撮るときは画質がきれいなデジカメで撮影して、そのあと色味を加工するほど、撮影にこだわりがあるそうです。フィルムカメラのどんなところに、魅力を感じているのでしょうか。
西:やわらかい雰囲気であまり飾らないような、味のある写真が撮れるので、非日常感があって魅力的だなと。
こうした一枚に惹かれるのは、西君のように「以前から、カメラが好きだった人」だけではないようです。
レトロブームの後押しもあり、「ノスタルジックで雰囲気のあるエモい写真が撮りたい、と思うZ世代』が増えたと感じる」と西君。例えば「#写ルンです」のハッシュタグがついた投稿がインスタグラムで100万件を超えたり、「平成レトロ」が、全国の女子中高生が選ぶ「JC・JK流行語大賞2022上半期 コトバ部門」で1位になったりしているのを、根拠に挙げました。
このように、レトロ感のある写真を手軽に撮るなら、求めやすい価格の「写ルンです」を選ぶ手があります。しかし、西君が買ったのは「写ルンです」ではなく、フィルムカメラ。
なぜ後者にしたかと言えば、インテリアの一部としてカメラを飾りたかったことに加え、「カメラ本体にフィルムを入れ込んだり、現像を待ったりする一連の過程と手間に、やりがいを感じる」からでした。写真そのものだけでなく、撮影や現像といった行為にも価値を見出しているようですね。
西:僕らの世代にとってフィルムカメラは、「レトロな昔のもの」というよりも「写真にこだわりたい人のための新しい商品」です。
次回は、「短歌」にハマっているメンバーが、お気に入りの歌集を紹介します。