値上げか、内容量を減らすか。原材料価格や物流コストの高騰で、食品メーカーは苦渋の決断を迫られている。消費者にとって受け入れやすいのは、どちらだろうか。
不二家は箱入り「ミルキー」を7粒から6粒に変更すると、2022年12月12日に発表した。価格はそのままで内容量を減らし「実質値上げ」を図る。一方、「カントリーマアム」や「ホームパイ」では価格を改定する。23年3月1日出荷分から順次実施。商品によって、「減らす」と「上げる」を使い分ける形だ。
ハッピーターン「約10g」減
内容量の減少に踏み切る企業は、ほかにもある。ネスレ日本は原材料価格の高止まりや円安の進行を理由として、23年3月1日発売分から実施。これにより「キットカット ミニ」は13枚から12枚になる。
亀田製菓では、米菓製品の価格改定と内容量変更を22年10月31日に発表済だ。やはり原材料価格や原油価格の高騰などが理由に挙げられている。同社の「ハッピーターン」、「亀田の柿の種」各種が10グラム前後の減量になるほか、カツオが描かれたパッケージの煎餅「手塩屋」は9枚から8枚に変更される。
「減らすなら値上げを」の声も
山崎製パンは「薄皮シリーズ」全7品について、23年1月1日出荷分から、現在の5個を4個にする。22年12月5日に発表した。
同時に同社の看板商品「ランチパック」3品の価格改定も発表された。だがツイッターでは、「薄皮シリーズ」の個数減少に関連するワードがトレンド入り。ツイートの中には「減らすなら値上げを」「4つは少ない」など、値上げ以上に抵抗感を示す声が多く見られた。