ロベルト・バッジョ氏の言葉
しかし、ベスト8には一歩及ばなかった。
55分、アーリークロスをペリシッチに頭で叩き込まれ、同点ゴールを奪われてしまう。スペイン戦のようにディフェンスラインが下がっていたわけではないし、アラートが鳴る危険なエリアからのクロスではなかった。
それでも個の力でゴールを奪われてしまう。
そして、PK戦ではGKリヴァコヴィッチに3本のPKをストップされ、終戦を迎えた。
ロシアW杯(2018年)のラウンド16・ベルギー戦以上にベスト8に近づいた、「希望からの敗戦」を受け、厭世的になっている今、すぐにはベスト8に行けなかった理由をリポートできない。
それでも、この試合で言えば、2点目を奪えなかったことだろう。55分のクロアチアようなスーパーなシュートが生まれるのがベスト8に残るチームだ。1失点は覚悟しなければいけない。そう考えると、この試合の勝負を分けたのは、日本が2点目を取れなかった、もしくは、PK戦への準備不足が挙げられるかもしれない。
いま、確実に言えるのは、国語的にもおかしい「戦犯」という言葉をスポーツに当てはめ、PKを外した選手に誹謗中傷を行うのはあってはならないということ。世界的ファンタジスタだったロベルト・バッジョ氏も、こんな言葉を残している。
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ」
(選手敬称略)
(石井紘人 @ targma_fbrj)