偽アカウントにバッジ取られたら大変
「認証済みバッジ(以下、バッジ)」も、維持するうえで有料になる可能性がある。バッジとは、一定の要件を満たしたうえで申請手続きを取り、ツイッター社に認証されると、アカウント名の横につく「青いチェックマーク」。以前は、アカウントが本物・公式だと保証するに等しい「お墨付き」のような存在で、なりすまし防止の役割を期待されてきた。
ただ、ツイッターが11月10日に米国やカナダなど一部地域に提供開始した、有料の新サービス「Twitter Blue」に「バッジの提供」が含まれていたため、「バッジを持ったなりすまし」が急増。誰でも月額8ドル(約1100円)払えば、バッジ取得できるからだ。これを受け、11月11日午後(日本時間)サービスの受付は停止した。
マスク氏は11月10日に「ツイッターは今後数か月間、バカなことをたくさんするので、ご注意を」と、試行錯誤が続くことをツイートでにおわせている。現に16日のツイートで、11月29日にはTwitter Blueを再開すると表明した。例えば今後、「バッジ取得・維持には、月額がかかるTwitter Blueへの加入必須」などの条件が改めて全世界で設けられたら、どうするのか。
アイラップ担当者は、前提として「アカウント運用を継続する場合」、バッジを維持すると思う、と回答。偽アカウント発生時に、バッジの有無で見分けてもらえるメリットがあるためだ。ただ、誰でもバッジを金銭で取得でき、なりすましが頻発する事態になれば、再検討の余地があるとする。
B社も、「予算の範囲内で、できる限りバッジを維持するよう調整」する。その理由は、
「たとえバッジが『月額を払った証』になろうと、現状でバッジがついているアカウントが維持しないとなると、なりすましアカウントにとって有利な状況となる可能性がある」
ためだ。「バッジがあれば安心」と認識するユーザーがいる以上、なりすましがバッジあり、公式アカウントが無しという「ねじれ」状態になるのは避けたい。
A社は、「バッジを持っていることで、ユーザーに信頼されている感覚はある」ものの、維持費が高額の場合は購入しないという。魅力的な機能が追加されるなど、有料化のうまみが担保されれば会社に掛け合うが、「現時点ではメリットが見出せない」ためだ。