ハロウィーンで警察官や消防士の仮装ダメ 「法令に定められた制服」に注意

基準は「誤認させたか否か」

   古藤弁護士によると「軽犯罪法上問題とされるのは、本当は資格がないのに、資格があると誤認させる行為」にあるといい、問題になるかどうかは「一般人が見て、コスプレした人を本物(の有資格者である)と誤認させたか否か」が判断基準になる。そのため、「衣装そのものの完成度や、コスプレをしている場所・周囲の状況などにより判断されます」。

   完成度の高いコスプレは誤認させる可能性も高まるため、「一般的には問題になる可能性が高いでしょう」とした。 一方で、完成度は高くても明らかに日本または米軍の制服ではないと分かるものについては、問題ないだろうとした。演劇などの舞台上での制服の着用も、本物でないことが明らかな場面であるため「問題にはなりません」と古藤弁護士。

   医療従事者のコスプレで、赤十字やそれに類似したマークが意匠として使われている場合についてはどうだろうか。古藤弁護士の説明は、こうだ。

   「昭和二十二年法律第百五十九号(赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律)第1条」に、「白地に赤十字・・・又はこれらに類似する記章もしくは名称は、みだりにこれを用いてはならない」との定めがある。同法2条・3条では、日本赤十字社及びその許可を受けた者以外が、赤十字マークを利用することを禁止している。これに違反した場合には、「6月以下の懲役、または30万円以下の罰金」に処せられると、同法4条に書かれている。そのため、一般の人が許可なしで、公共の場で赤十字マークのあるコスプレをするのは違法行為になるとした。

   なお、事情が分かっている人しかいない限られた場所でコスプレをするのは問題ないとも説明した。

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