スマートフォン(スマホ)などに配信されている、基本無料タイプのオンラインゲーム。運営側がサービスを終了すると、以降は完全に遊べなくなるのが通例だ。半面、一部の作品では、パソコン版などで後継作が移植されたり、オフラインで引き続き楽しめたりすることがある。
最近の事例だと、2022年10月28日にサービスを終了したスマホ向けリズムゲーム「東方ダンマクカグラ」。同日に、同作をリビルド(再構築)したゲーム「東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト」の開発を発表した。
「Nintendo Switch」版の可能性も
「東方ダンマクカグラ」は、「上海アリス幻樂団」の同人作品群「東方Project」の公式二次創作ゲーム。東方Projectにまつわるさまざまなアレンジ楽曲を収録しており、音楽に合わせて画面をタップするリズムゲームを楽しめる。
運営「アンノウンX」は、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」上で、「東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト」の開発について説明している。サービス終了となった「東方ダンマクカグラ」の継続を願う声の強さが、再始動のきっかけとなったという。
パソコン向けゲーム配信プラットフォーム「Steam」上で、2023年に発売予定。前作の楽曲を受け継ぎつつ、新たなストーリーを書き下ろしたゲームを展開するという。
ゲーム開発資金を募るため、11月4日からクラウドファンディングを開始予定。目標金額(1500万円と設定されている)以上の支援が集まった場合は、ゲーム機「Nintendo Switch(スイッチ)」版の開発も行う方針という。
似たような事例が、2020年7月にサービスを終了したPCブラウザー向けゲーム「政剣マニフェスティア」で過去にもあった。運営ツイッターは終了前の6月、新たに同作の「ダウンロード版」をリリースした場合遊びたいかをアンケート機能でユーザーに聞いた。5502票のうち「ダウンロード版でも遊びたい」との回答が76.5%だった。
この結果を受けてか、ダウンロード版の開発資金をCAMPFIRE上で20年7~9月に募った。2690万円の支援が集まり、2021年5月に買い切り型のソフトをSteam上で発売した。