「リスキリング」今年の流行語大賞かも 岸田首相が所信表明で強調した背景

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再就職支援業界が後押し

   最近、多く見かけるようになった背景には、人材教育・再就職支援業界の動きもあるようだ。経済産業省のウェブサイトを見ると、早くも2021年2月、「リスキリングとは――DX時代の人材戦略と世界の潮流--」というリポートが資料として掲載されている。筆者は、リクルートワークス研究所の石原直子人事研究センター長/主幹研究員。以下のような要望・提言が掲載されている。

「『リスキリングにたいして、一義的に責任を負うのは企業』との認知を広げて、そのためのプラットフォーム構築と資金投下を始めてもらいたい!」
「『リスキリング』を改めて定義し、日本の産業領域・行政領域でポピュラーなワードとして定着させたい!」 「リスキリングの具体的な方法論を(海外事例や過去事例をもとに)明らかにして、世の中に提供したい!」

   岸田首相の所信表明演説は、概ねこの要望・提言とも呼応したものだと推測できる。首相は、「年功制の職能給から日本に合った職務給への移行」「企業間・産業間での労働移動の円滑化」なども重要課題として、所信表明で取り上げている。

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