勝負は「独身の日」の11月か
一方、iPhoneの正確な予想で知られるアナリストの郭明錤(ミンチー・クオ)氏はブルームバーグの報道に「しっくりこない」と疑問を呈した。
クオ氏は独自に調査した結果、iPhone 14 Pro、Pro Max の販売が予想より10%伸びると見込まれることから、iPhone製造工場がiPhone 14と14 Plusの生産ラインの一部をiPhone 14 Pro、Pro Max、割安感の出た旧型機種のiPhone 13に転換し始めており、トータルでは目標達成ができると判断している。
同氏は発売前から、「中国でiPhone 14は売れる」と予想しており、ブルームバーグの報道を受け入れたくないようだ。
実際、中国でスマートフォンが最も売れるのは大規模ネットセール「ダブルイレブン(独身の日)」が行われる11月であり、最新機種を一刻も早く手に入れたいコアなファン以外は、ダブルイレブンまで待つことが多い。発売半月前後の現時点で判断するのは時期尚早かもしれない。
浦上早苗
経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。「中国」は大きすぎて、何をどう切り取っても「一面しか書いてない」と言われますが、そもそも一人で全俯瞰できる代物ではないのは重々承知の上で、中国と接点のある人たちが「ああ、分かる」と共感できるような「一面」「一片」を集めるよう心がけています。
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