温泉旅館「神秘なる諏訪湖に心癒される宿 上諏訪温泉 しんゆ」(長野県諏訪市)が2022年9月にリニューアル完了。バリアフリーやUD(ユニバーサルデザイン)に特化している。
1階にはオストメイト対応多目的トイレ
癒しをコンセプトとして11年4月にオープンした、諏訪湖畔にたたずむ宿。10周年記念として2期に分けて全館リニューアル工事を実施している。SDGsの1つである「人や国の不平等をなくそう」という観点、また高齢者が多く訪れていることから、第1期工事は障がいの有無等に関わらず利用しやすいユニバーサルデザインサービスに特化した。
8月には露天風呂付きユニバーサルデザインルーム8部屋が完成。段差などが無く広々としており、電動ベッドを導入した。スイッチの点字や多言語表示、入り口の手すり、車いすでも使いやすいトイレ・洗面台など、様々な工夫がなされている。部屋のデザインにもこだわり、水墨画家の作品や組子細工の障子などを取り入れ和モダンな空間に仕上げた。
9月には車椅子のまま入浴できる「昇降式貸切温泉」とオストメイト対応の多目的トイレができた。「昇降式貸切温泉」は専用の車椅子と、最初はフラットになっている湯船の床が特徴。フラットな床まで車椅子で移動しレバーを引くと、床が下がり湯が流れ込む仕組みを採用した。多目的トイレは1階ロビーに設置した。車椅子・オストメイト対応となっているほかベビーベッドもあり、幅広い人の助けとなる。
健常者、障がい者、世代を問わず、誰でも快適に利用してほしいとのことだ。