安倍氏の国葬で弔問外交「コスパいい説」を問う 国のトップの参列は少ないが

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エリザベス女王国葬時はどうだった

   そもそも「弔問外交」自体が、成果が期待できないものだとする見方もある。ジュネーブ軍縮会議代表部大使、日朝国交正常化交渉政府代表などを歴任し元外交官で平和外交研究所代表の美根慶樹氏は、朝日新聞のインタビューでこう指摘した。「直接あいさつをし、握手を交わすことが『外交』であるなら、一定の成果はあるでしょう。しかし、具体的な外交の成果としては、ほぼ皆無だと思います」。

   同氏によれば、外交には緻密な準備が必須だ。一方で、葬儀というのは基本的に不測の事態。葬儀に参列する国は、どのような弔意を表明するのかについては準備するが、「葬儀をきっかけに外交上の成果を上げようと準備をしているととらえられれば、それは儀礼を欠いているとして非難の対象になりかねません」と解説する。

   エリザベス女王の国葬では、多数の元首が集まり、懇親の席は設けられた。しかし、トラス英首相が実際に会談した首脳は、カナダなど英連邦王国以外では多くはなかった。読売新聞によると、バイデン大統領との初の首脳会談もこの時は見送り。実現したのは9月21日、国連総会が開かれたニューヨークにおいてだった。

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