米アップルが「iPhone 14」を発表したのが、日本時間2022年9月8日深夜。明けてこの日の午前には、韓国サムスン電子のスマートフォン(スマホ)「Galaxy」の日本国内向け新製品発表会が、東京にある「Galaxy Harajuku」で開催された。発表は日本語で行われた。
折りたたみスマホ「Galaxy Z Flip4」「Galaxy Z Fold4」が披露されたが、海外では8月10日に発表されていたもの。ところが商品紹介で、驚くシーンが飛び出した。iPhoneらしき端末が登場し、ドッキリするようなやり取りが――。
アップル社に「祝辞」
発表会は、公式YouTubeチャンネル「Galaxy Mobile Japan」でライブ配信された。
第一部冒頭、サムスン電子ジャパン CMO(最高マーケティング責任者)の小林謙一氏は、来場・視聴への感謝に続いて、「本日早朝、アップル社様からiPhone14をはじめとする様々な新製品やサービスについて発表がありました」と言及した。続けて、
「同じ業界人として、お客様のスマートフォンライフをさらに向上するソリューションを提供し続けてくださるのは、非常にうれしく思います。発表おめでとうございます」
と「祝辞」を述べた。
iPhoneらしき端末が登場したのはこの後、「Galaxy Z Fold4」の紹介場面だ。壇上に2人の男性が登場した。
「Galaxy Z Fold」シリーズは、タブレット型端末とスマホ両方の役割を兼ねたオールインワン端末がコンセプトで、横に折りたためるのが特徴。新モデルの説明シーンで、「一般的なタブレットとスマートフォン」2台持ちと比較した。
Galaxyではない「プロをうたうスマートフォン」と「コンパクトなタブレット」と紹介された端末は、電源がオフで真っ黒になっており、具体的には分からない。最初の説明では、2台あると純粋に荷物が増えて重いデメリットを挙げている。
「あれ?入らないですねえ」
「Galaxy Z Fold4」の別の利点として、充電や周辺機器接続に使うケーブルを「Type-C」ケーブル1本で完結できると実践しながら説明。次に「プロをうたうスマートフォン」を持った男性が、Type-Cケーブルを渡され「これで充電としてみて」と促された。
接続端子にケーブルを差し込もうとする。ところが、
「あれ?入らないですねえ」
差し込めない様子だ。なおiPhoneは「Lightning端子」を採用しており、Type-Cには対応していない。ケーブルを渡した男性は、こんなセリフを口にした。
「おかしいですねえ。その端末、故障しているかもしれないですね。今すぐお取り替えいただくことをお勧めします」
この男性は最後、2台持ちの男性に「Galaxy Z Fold4」を手渡し、「こちらをプレゼントします」「2台持ちなんてやめましょう」と話しかけた。
発表会では、比較対象のスマホがiPhoneだとは全く言っていない。だがType-Cを巡る2人の男性のやり取りから、ツイッター上では「あれはiPhoneではないか」と断定気味に指摘する人が続出した。さらに、「ディスってる」「煽ってるなあ」といったツイートが多くみられた。