睡眠とAI 坂口孝則さんは「操られて健やかならそれもよし」と

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つまみ食いで

   MONOQLO(晋遊舎)は「モノ」に徹底的にこだわる情報誌。本号では「100均ショップ」の最新事情や、炊飯器、イヤホンのランキングなどを特集している。

   本作が40回目となる坂口コラムは、AIがらみの悩みや疑問を抱える職種や業界を相手に、坂口さんが「勝手にコンサルティング」するという趣向だ。

   すでにAI(的なもの)は生活の隅々に浸透している。デジタル化で遅れる我が家でも、リビングのエアコンが天気予報やら健康情報やらをマイペースでつぶやく。それがテレビなどでの言いぶりとは少し違っていて、なんだかユニークなのだ。

   「きょうの天気は雨、ときどき止む」「きょうの天気は猛暑です」「きょうは雨のち大雨、嵐です」という感じである。

   いわば、こうした「おせっかい」を詰め込んで固めたものがスマートウォッチなのかもしれない。アップル製をそろって付けている知人夫婦によると、健康管理に使えることは知っていても、多機能すぎて使いこなすには至っていないという。

   インターネットが普及したときもそうだったが、AIをつまみ食いすることで人生はたぶん豊かになる。でも、食べ過ぎて支配されるのもイヤ。腹八分が難しい。

冨永 格

冨永格(とみなが・ただし)
コラムニスト。1956年、静岡生まれ。朝日新聞で経済部デスク、ブリュッセル支局長、パリ支局長などを歴任、2007年から6年間「天声人語」を担当した。欧州駐在の特別編集委員を経て退職。朝日カルチャーセンター「文章教室」の監修講師を務める。趣味は料理と街歩き、スポーツカーの運転。6速MTのやんちゃロータス乗り。
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