台風、豪雨、そして地震 災害で「トイレに行けなくなる問題」を考える

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   大型の台風11号の接近で、沖縄地方は大雨による影響が心配だ。日本では近年、夏になると毎年、豪雨災害が起きている。今年も7~8月、東北や北陸をはじめ複数の地域で川の氾濫、家屋の浸水といった被害が報告された。

   J-CASTトレンドではこれまで、災害時の「トイレ対策」の必要性を訴えてきた。排便は時や場所を選ばず、誰にも代わってもらえない。2022年9月1日に行われた「防災トイレフォーラム2022」では、トイレ問題の重要性を取り上げた。

  • 2016年4月の熊本地震で、熊本県益城町の避難所に設置された仮設トイレ(写真:Abaca/アフロ)
    2016年4月の熊本地震で、熊本県益城町の避難所に設置された仮設トイレ(写真:Abaca/アフロ)
  • 「防災トイレフォーラム2022」発表会場の様子
    「防災トイレフォーラム2022」発表会場の様子
  • 2016年4月の熊本地震で、熊本県益城町の避難所に設置された仮設トイレ(写真:Abaca/アフロ)
  • 「防災トイレフォーラム2022」発表会場の様子

我慢すれば健康被害につながる

   フォーラムの初め、NPO法人日本トイレ研究所代表理事・加藤篤氏は、過去の国内での大型災害とトイレの関連調査の結果を取り上げた。2011年の東日本大震災で、「地震後、何時間でトイレに行きたくなったか」との質問に、30.6%が「3時間以内」と回答。「6時間以内」を合わせると、66.7%に上った。

   一方、上下水道が壊れればトイレは使えず、復旧まで相当の日数がかかる。仮設トイレが避難所にすぐ届くとは限らない。水洗トイレが使用不可でも、排せつは待ったなし。その結果、著しく不衛生な状態で用を足さなければならない点を加藤氏は指摘した。汚れたトイレは感染症を引き起こしかねない。またトイレに行く回数を減らそうと水分摂取を控えたり、トイレそのものを我慢したりすれば、健康を害する恐れがある。

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