米国生まれのレストラン「アンナミラーズ 高輪店」が2022年8月31日、閉店した。50年近く日本で営業を続けてきた「アンナミラーズ」は、国内から消えることになる。
ほかにも8月いっぱいで、有名店や老舗、人気の名所の閉店が相次いだ。
1999年開業「パレットタウン」終業で
「アンナミラーズ」は1973年に国内1号店を、東京・青山(港区)に出店した。米東部に住む「ペンシルベニア・ダッチ」と呼ばれる人々の家庭料理やパイが楽しめ、ジャンパースカートを採用した独特のかわいらしい制服が人気を集めていた。閉店が発表されると、同店には連日大行列ができ、その様子を各メディアが取り上げた。
運営する井村屋のプレスリリースによると、今後は「高輪店同様の集客力が得られる立地候補を検討しておりますが、現在のところ新規出店は未定」。だが、インターネットでの販売は継続する。現在は注文が殺到しているため、一部商品は販売休止しているという。
同日、東京・お台場の複合型施設「パレットタウン」(江東区)も営業を終了。1999年に開業した同施設のシンボル的な存在だった大観覧車も、この日限りとなった。
NHKのこの日の報道によると、開業当時は世界一の高さで観光スポットとして人気になった。施設の営業終了は、地域の開発事業のためだ。9月からは取り壊し作業が始まる。また、「『パレットタウン』の跡地にはプロバスケットボールチームのホームとして活用される新たなアリーナの建設など『新たなにぎわいをつくる施設』が検討」されているという。
フランス菓子の老舗に「チカラめし」
8月末で終業した店の中には、日本初のフランス菓子専門店「ルコント」も。オンラインショップは7月31日で終了済みのため、商品はもう完全に手に入らないことになる。「ルコント」は1968年、フランス人パティシエのアンドレ・ルコント氏が創業した。
「東京チカラめし」は、8月中に東京から撤退し話題になった。新宿西口1号店が28日に閉店。残りは新鎌ヶ谷店(千葉県鎌ケ谷市)と大阪日本橋店(大阪市)の2店舗のみとなった。