第104回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)で優勝を果たした、宮城県・仙台育英高校。東北勢として初の優勝の瞬間、報道やツイッター上では優勝旗がついに「白河の関越え」を果たしたとして盛り上がりを見せた。
福島県白河市にかつて存在した関所になぞらえて、東北勢の優勝への悲願を表したフレーズだ。ツイッター上では、陸路で白河の関を超えてほしいと望む人が一定数みられた。甲子園からの帰りには飛行機ではなく新幹線を利用してほしい、という声だ。
白河市長も陸路を望む
厳密にいえば、優勝旗は過去にも北の地へ渡ってはいる。2004年夏の大会で、駒大苫小牧が北海道勢として初優勝したからだ。ただ2019年7月19日付「FRIDAY DIGITAL」によると、「深紅の大優勝旗は空路で北海道に渡ったから白河の関はまだ破られていない」という言説がインターネット上に存在するとのことだ。
仙台育英は、大会前に甲子園へ向かったときは空路だった。仙台空港公式ツイッターは2022年8月1日、同校野球部の出発時(7月31日)の様子を投稿。ANA(全日空)が部員に向けて行った壮行会の写真が添えられている。
そして8月22日の決勝で、同校は栄冠をつかんだ。同日付日刊スポーツ(電子版)によると、白河市の鈴木和夫市長はこの快挙に「飛行機で仙台に帰ってくるようなのですが、できれば陸路で帰ってきてほしい。白河の関を通ってということで新白河駅で下車してくれたらうれしい」とコメントしていた。
同日、ツイッターには、「飛行機や船だと悲しい」「お願いだから陸路にしてね! 飛行機はやめてね!」と、陸路での「白河の関越え」を望む書き込みが。凱旋時の交通手段を気にするユーザーがみられた。