「梅毒」増え続け年間1万人超えか アプリやSNSでの「出会い」から感染も

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「性風俗」以外のルートでも感染

   かつては死に直結する病気だった。歴史上の有名人の中にも、梅毒で命を落とした人が少なくなかった。しかし、現在は、早期発見・治療すれば、治癒する病気とされている。

   厚生労働省のウェブサイトによると、感染後約3週間で感染部位に症状が現れ始める。この時期に梅毒の検査をすることが望ましいが、痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快する場合もあるため、見過ごすことになりがちだという。

   治療をしないで3か月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が出ることがある。アレルギー、風しん、麻しんなどに間違えられたりするので注意が必要だ。この時期に適切な治療を受けられなかった場合、数年後に複数の臓器の障害につながることがあるという。 

   NHKによると、男性では性風俗産業の利用歴がある人が、女性では従事歴のある人が、それぞれ感染者の3割から4割ほどを占める。一方で、性風俗産業の利用歴のない男性、従事歴のない女性もそれぞれ3割程度いる。したがって感染ルートは性風俗関係に限らない。

   NHKの取材に対し、性感染症に詳しい「プライベートケアクリニック東京」の院長を務める、尾上泰彦医師は津語のように語っている。

   「性風俗産業を介して感染すると思いがちですが、自分自身に思い当たる節がなくても、パートナーから感染してしまうケースもあるので、他人事と思わず注意することが大事です。また、最近の診療経験からは、マッチングアプリやSNSを介した出会いを通じて、不特定多数の人と性行為して感染する人もいます」と語っている。

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