フリマアプリ「メルカリ」は、衛生マスクの出品を解禁した。2020年3月13日から一律禁止としていたが、2022年8月12日から出品できるようになった。
2020年初頭に新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大した時期、フリマアプリでは高額転売によるマスクの出品が相次いだ。すでに2年が経過した後での解禁で、メルカリ上のマスク高額転売は落ち着きをみせているが、定価を上回る出品は今でも一部存在する。
「医療用マスク」は制限続く
2020年2月5日付産経新聞(電子版)によれば、当時のメルカリ上のマスク転売では、通常価格を大きく上回る数千~数万円程度の出品や、100倍以上の値段がつけられた商品がみられた。
この状況を受け、メルカリは同年2月4日、マスクは禁止出品物に該当しないものの、「社会通念上適切な範囲での出品・購入にご協力をお願いいたします」とのコメントを発表した。
政府は 3月10日、衛生マスクの高額転売について規制する「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」を閣議決定。これを受け、メルカリは3月13日から衛生マスクの出品を一律禁止、削除対象に定めた。政府による転売規制が8月29日に解除された後も、メルカリは出品規制を続けた。
2021年9月2月には、出品者自らが不織布以外の素材を使用して作った「ハンドメイドマスク」については規制を解除した。
そして22年8月12日、今回は「医療用マスク、感染対策医療用マスク」は依然として禁止対象だが、一般的な衛生マスクは出品できるようになった。
マスク転売の利益は
規制解除後のメルカリでは、早くも不織布マスクが数十件以上出品されている。2020年初頭の品薄はすでに改善されており、「通常価格の100倍以上」のような大幅な高額転売は見当たらない。
ただ8月17日15時現在、100円ショップ「ダイソー」で販売されている110円(税込、以下同)の不織布マスクを、1セット300円~520円で販売する出品が3件見つかる。
同じくダイソーの110円マスク2セットを800円で販売する出品が1件あり、「マスク解禁となりましたので出品させて頂きます」と説明されている。販売手数料や送料を考えると利益は小さいと推測されるが、現在もマスク転売の動きは一部で残っているようだ。