こんにちは!テテマーチ株式会社という、SNSマーケティングを支援している会社で、Z世代マーケティングの研究をしている、川又潤子です!
「初見で、昭和レトロ玩具で遊んでみた」という企画を通して、Z世代のリアルな感性や価値観をご紹介します!
レトロなおもちゃと、ご対面
お祭り玩具やバルーンなどを輸入・卸売販売するキッシーズ(名古屋市)から「昭和レトロ玩具 満足セット」を頂きました!
今回、参加するのは川又(27)のほか、武井捺(19)、矢野稜弥(22)。私たちがおもちゃで遊ぶ様子を、キッシーズのホールセール次長・細江友人さんがオンラインで見守ってくれます。
最近、自分で注文したAmazonの段ボールしか開けていなかったので、中身がわからない箱を開くワクワク感がたまりません(笑)。
かわいい...!
若者の間では「レトロブーム」が起きていると言われていますが、私たちにとっては、物珍しいものばかり。29種類もあるので、今回は特に気になる5つ、(1)水鳥笛、(2)アメリカンクラッカー、(3)かたぬき、(4)水ヨーヨー、(5)トラバルーン、をご紹介します。
遊ぶ前に、まずは「身なりをレトロっぽく整えてみよう!」ということで、手に取ったのは「水鳥笛」。
川又:ディズニーランドで、ポップコーンバケットを首から下げてるような感覚だね。
武井:せっかくなんで、これぶら下げて写真撮りましょう!!
Z世代たるもの、何事もまずは、身なりからこだわるのであった。
気分が盛り上がったところで、次は「アメリカンクラッカー」。
何とも「パリピ感」を、ほうふつとさせる名前だ...一体どんなアメリカンなおもちゃが!?
と思っていたら、出てきたものは、意外と見た目がキュートなこちら。
細江さん:大阪のメーカーが1つ1つ手作りしているので、商品の希少価値がとても高いです。今、欠品中なんですよ。
確かに、あまり見たことがないかもしれない。それゆえ我々は、このおもちゃに苦戦を強いられる――。
矢野:これ、どうなったら正解なのかわからない...。
武井:「クラッカー」っていう名前だから、鳴らすのかな。
川又:ほ、細江さん助けてください...。
早速大きな壁にぶつかった。モニターの向こうにいる細江さん、ヘルプ!
細江さん:これ結構難しいんですよ。僕もあざだらけになりながら、かなり練習したんですが...(実際にアメリカンクラッカーを手に取り、高速でカチカチ鳴らす)こんな感じです。
一同:おおおおおおお~~~!!!
川又:上下運動するんですね??!え、難しい...。
ひもの中心にあるリングを指でつまんで、上下に動かすと、ボール同士がぶつかりあって音を立てるのだ。遊び方がわかったところで、無心でカチカチ練習すること、15分。
武井:難しいけど、ちょっとコツ、つかめてきたかも。成功すると、スケボーでトリックしたときと同じ感覚。
ここで、TikTokのフォロワー数5万人を誇る武井は、あることを思いつく。
武井:TikTokでも、はやりそう。「レトロおもちゃを極めている人」のカテゴリーは、まだ空いている気がします!!!
武井曰く、TikTokでハウツー動画を見ながらスケボー練習することが多いが、「レトロおもちゃの分野で、ハウツー動画を投稿している人は見たことがない」。
「イカゲーム」で知ってたはずが
さて、思いのほか、アメリカンクラッカーに召されてしまった我々ですが、まだまだ待っているおもちゃがたくさんあるのです。お次は「かたぬき」! デンプンで作られたうすい板に掘られたイラストを、形を崩さないように針などで削り取る遊びです。
武井:イカゲームで見たやつだ~~~~!
(注:「イカゲーム」とは、Netflixで話題になった韓国ドラマ。お話の途中で、かたぬきが出てくることから、注目を集めているようです)
細江さん:イカゲームの影響で、かたぬきがかなり売れているんですよね。メーカーが国内に1社しかないので、かなり希少価値が高くなっています。
イカゲームで「かたぬき予習済み」の武井と、初見の川又と矢野。果たしてどちらが上手に出来るのか。
川又:あ~~!やばい割れた!!
矢野:あーあ(笑)。
川又:これ、イカゲームを視聴しているかどうか、うまさに関係あるのかな?(たぶんない)
武井:細かいところをきれいに抜くには、地道に削りながらやるとよさそうですよ。
武井のアドバイスを頼りに、アメリカンクラッカーに続き、黙々と作業する3人。こんなにスマホから離れて何かに集中するのは、とても久しぶりです。
矢野:TikTokのライブ配信とか、タイムラプスで録画したりしながらSNSで発信できたらウケそうだよね。
武井:卵の殻を剥くだけのTikTokライブもあるし。
SNSから離れた時間を過ごせたものの、この無音の状態があまりにも珍しすぎて、「SNSで発信したい」と、つい考えてしまう3人でした。
かたぬきが上手くできずに、ショックを受けた川又と矢野をよそに、次のおもちゃ「水ヨーヨー」へ...。
「ぬあああ!!」(風船から水が噴射)
水ヨーヨーは、付属のポンプを使って風船の中に水を入れ、ゴムとクリップを風船の口に付けて、ヨーヨーのように手をついて遊ぶもの。
川又:水ヨーヨー、夏休みに作ったことがある!!
武井:やったことはないけど、「水ヨーヨーネイル」って、今、はやってますよね、インスタグラムでよく見ます。
矢野:俺はやったことがないな。これ、どうやるんだろう...?
風船に、ポンプで水を入れるまではカンタン。でも、風船の口をクリップで閉じられず、苦戦する3人。
武井:風船、閉じるの難しいですね...。ぬあああ!!(風船から水が噴射)
一同:(...)
ここで一同、髪や服などを整え直して再挑戦。
やっとの思いで、1人1つ完成させたところで、武井からある提案が。
武井:普通に撮っても映えないんで、桶に水を張ってカメラで撮りません?
川又・矢野:いいね!
インスタグラマー、武井。試行錯誤すること10分
武井:どうですかっ!
矢野:めっちゃいいじゃん!!夏っぽい!!!エモい!
ひと通りセットを堪能したところで、最後に「自分の推しレトロおもちゃ」を発表します。
川又:私はアメリカンクラッカー。スキルを習得したら、いつでもパフォーマンスとして見せることができるので、そういう意味で上手くなりたいなあって思いました。
武井:私もアメリカンクラッカーでした!負けず嫌いなんで、簡単そうに見えて難しいことを習得したいです!!
矢野:僕はやっぱり、けん玉です(注:セットの中に入っていたので、合間に一人でこそこそ遊んでいました)。
趣味や、自分が挑戦したことを、SNSで発信したり、人に見せたりするのが当たり前の我々からすると、「やって見せられるおもちゃ」が好きなんだなあと感じました。
終始、笑顔で見守ってくださった細江さん。レトロおもちゃの魅力は、「楽しく遊びながら、コミュニケーションをとれる」点にあると言います。振り返ると私たち全員、「どうやったらうまくできるか」をアドバイスし合ったり、お互いの作品をほめたり、イジったり、とにかくずーっとしゃべっていました。
一方で、おもちゃメーカーの人手不足問題や、SNSに対する知見の少なさから、細江さんは「様々な世代に広く知ってもらえる機会が減っています」と指摘しました。
「メーカー側が、SNSでおもちゃについてなかなか発信できないケースがあるため、Z世代の皆さんに、遊んでいるところをSNSで発信してもらえると、とてもうれしいですね」(細江さん)