秋葉原事件の加藤智大死刑囚 安倍元首相銃撃の山上徹也容疑者と類似点

「同情論」もあるが

   高校までは、おそらく将来を嘱望されるようなコースだった2人は、なぜ道を外れたのか。

   2人については、犯行自体は厳しく指弾されているものの、ある種の「同情論」があることも共通している。

   朝日新聞は18年6月8日、「今なお共鳴、加藤死刑囚の孤独 ネットに書き込み絶えず」という記事を公開している。

   記事では、インターネット掲示板やSNS上では、秋葉原無差別殺傷事件から10年がたっても、加藤智大死刑囚の当時の境遇に共感や理解を示す書き込みが絶えないことを紹介。記事の中で、『秋葉原事件―加藤智大の軌』」の著者で、東京工業大教授の中島岳志さんが、「派遣労働先を転々としていた加藤には、現実の世界に居場所を作るチャンスがなかった」「駅まで徒歩30分の部屋に住み、職場の工場との間をバスで往復する毎日。地元の人と関わることもなく、食事はコンビニエンスストアか牛丼店で済ませる。このような生きづらい環境を生み出した私たちの社会が問われ続けている」と語っている。

   山上容疑者の犯行についても、FLASHは、「一部のネット上では、山上容疑者に同情する声が広がっている」ことを伝える。中日スポーツは、「安倍元首相銃撃、山上徹也容疑者めぐるネット民の不気味さ SNSに殺到、果てしない拡散... 度を越した共感を抱いてはいけない」という記事を掲載。「山上容疑者の境遇は恵まれたものではなかっただろう。しかしどんな境遇であっても、人をあやめる理由の正当性にはならない。その線引きを間違えず、ネット上の情報に接したいものだ」と戒めている。

   もちろんネットでは二人を厳しく批判する声が多い。

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