安倍晋三元首相が銃撃事件で亡くなった後、フリマアプリ「メルカリ」上では安倍氏にちなんだ商品が相次いで出品されている。
銃撃のあった2022年7月8日の後には、事件を伝える新聞各社の「号外」が高額で出品され、インターネット上で話題となった。7月21日現在では、安倍氏に関連づけて「石」を出品するユーザーもみられる。
演説場所で採取?
2022年7月21日までに、メルカリ上では安倍氏を商品名にからめた「石」が、複数ユーザーから少なくとも6件出品されている。
うち5件は、銃撃事件時に奈良市の大和西大寺駅前にて安倍氏が演説をしていた場所で拾った石と商品ページで説明されている。
いずれも「お守り」あるいは安倍氏の「形見」として出品者が拾ったとされ、「安倍元首相 最期の演説地の石」「最終演説地の石」などと題されている。相場は1100円~2300円(税込、以下同)。うち、2件が21日15時時点で「売り切れ」だった。
「安倍晋三 生誕地の石」という商品もある。こちらも真偽は不明ながら、説明によると「山口県の安倍元総理生誕地にあった石」とのこと。価格は2100円だ。
なお記者が7月22日11時にメルカリを見たところ、これら「石」の出品はいずれも何らかの理由で削除されていた。
「名刺」が3万円に
メルカリ上に出品されている安倍氏にちなんだ商品はほかにも数多い。事件後には、安倍氏のものとされる「名刺」が10品前後出品されている。安倍氏本人、あるいは友人からもらったなど、入手経路の説明はさまざま。比較的安価な例で1万5000円、高いものでは3万円だ。
花見行事「桜を見る会」の品も一定数ある。7月22日時点で、安倍氏が首相任期中に開催した2015年~19年の会で使われたとされる「枡」の出品が10件程度見つかる。参加者に配られたとみられる「胸章リボン」とセットになったものもあり、単品やセット含め価格は9800円~2万3750円。桜を見る会の「案内状」も3件、いずれも3000円で出品されている(うち2件が売り切れ)。
安倍氏が描かれたA1サイズの自民党のポスターも、メルカリに数十件ある。うち、1万~3万円の高額出品は8件程度見つかる。