新型コロナウイルスが、再び猛威を振るっている。1日の新規感染者は過去最高に達し、病床利用率が急伸して医療現場では危機感を募らせている。
厚生労働省は現状、屋外でのマスク着用について、距離が確保できている場合や会話をほとんど行わない場合については必要なしとしている。日本列島各地では酷暑の日々。できるだけマスクは外したいが、急速な感染拡大が進む今、心配にもなる。人々の声を拾った。
「顎マスク」で対応
オミクロン株系統で感染力の高い「BA.5」が流行し、第7波が到来したとされている。2022年7月21日、東京都では3万人超と過去最多の新規感染者数を記録。同日、都内の最高気温は33度を記録した。
厚労省は「夏場については、熱中症予防の観点から、屋外でマスクの必要のない場面では、マスクを外すことを推奨します」と、6月に見解を示している。しかし街中では、暑い中マスクをしている人が多いように感じる。
インターネットサービスプロバイダ・ビッグローブは、全国の10?50代の男女1000人を対象に、マスクの着用などの意識に関するインターネット調査を2022年6月30日?7月1日に実施。その中で、「国内で(政府指針により)マスク着用の方針が緩和された場合の行動についてどうするか」という質問に、「屋外(会話なし)」で「マスクを外す」と回答した人の割合は38.1%と、半数を下回った。
J-CASTトレンドは、マスクの着用について20代の男女3人に取材した。
大阪府在住の男性Aさんは、「通勤とか一人で屋外を歩く時は(顎に引っかけるように着用する)『顎マスク』にして、コンビニとか室内入る時にはきちんと着けるようにしています」と答えた。厚労省が見解を示して以降は、限定的に外すようになったそうだ。暑い日には、一瞬外して空気を入れ替え涼むようにするなどの工夫をしている。
周りの目は「気にならないです。暑くてしんどい時に、周りを気にしていられないので」とAさん。感染急拡大の今、マスクの着用方法を見直すのか聞くと、「近くに人がいる時は基本着けていますし、変えるつもりはない」とした。
暑いので、体調を優先して
東京都在住の男性Bさんは、「屋外では、外しています。電車内など、人との距離が近くなる場所では一応着けています」と話した。
外すようになったのは「ここ最近暑くなってから」、「息苦しさを感じるため」で、顎にかけている。「周りにも結構着けていない人はいるので、そんなに気にならないです」。今後もこの着用スタイルを変えるつもりはないが、暑さが一段落したら「きちんと着用すると思う」と付け加えた。
都内に住む女性Cさんは、「暑くなりはじめた6月下旬ごろから、外で人通りが少なければマスクを外すこともあります」と答えた。外す場合にも、顎にかけると暑いため「外して手に持つことが多い」。AさんとBさん同様、「他の通行人と十分に距離が取れる時しか外さないので」人目は特に気にならないという。
感染者が増えているが、「夏は体調を優先して、このままいこうと思います」と、屋外での使い方は見直さないそうだ。