ネックは価格より半導体不足か
10万円どころか、ハイエンドモデルだと20万円をつけそうなiPhone 14。だが、「iPhoneの予言者」と呼ばれる著名アナリストの郭明錤(ミンチー・クオ)氏ら複数の専門家が、「中国ではiPhone13以上に売れるだろう」と見ている。
郭氏は、中国の小売業者や転売業者、部品サプライヤーや物流関係者に対するヒアリングを基に、2022年のiPhone 14の出荷台数を9000万~1億台と見込み、中国市場での需要の強さが、アップルの業績に大きく貢献すると分析している。鴻海が従業員採用を強化しているのも、需要の固さが背景にあるようだ。
ただ、昨今の半導体不足で初期の出荷台数が減少するとの懸念も強い。iPhone 14の売れ行きを左右するのは、需要よりもサプライチェーンのリスクになりそうだ。
浦上早苗
経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。「中国」は大きすぎて、何をどう切り取っても「一面しか書いてない」と言われますが、そもそも一人で全俯瞰できる代物ではないのは重々承知の上で、中国と接点のある人たちが「ああ、分かる」と共感できるような「一面」「一片」を集めるよう心がけています。
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