宮市亮「E-1」で日本サッカー史を変えろ W杯にビッグサプライズを

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【連載】サッカー・カタールW杯 森保ジャパン勝負の1年

   今シーズン開幕前に、「彼」が日本代表に選出されると予想していた識者は皆無だろう。

   東アジア4か国による「E-1選手権」には、欧州組は招集されていない。Jリーグを舞台にする選手にとって、大きなチャンスではある。だが、「ラージグループ」を重要視する森保一監督が、近年の日本代表活動に縁の遠い選手を選ぶとは思えなかった。

  • 独ザンクトパウリ時代の宮市亮(写真:picture alliance/アフロ)
    独ザンクトパウリ時代の宮市亮(写真:picture alliance/アフロ)
  • サッカー日本代表の森保一監督は7月13日、会見でE-1選手権の代表メンバーを発表した (C)JFA
    サッカー日本代表の森保一監督は7月13日、会見でE-1選手権の代表メンバーを発表した (C)JFA
  • 独ザンクトパウリ時代の宮市亮(写真:picture alliance/アフロ)
  • サッカー日本代表の森保一監督は7月13日、会見でE-1選手権の代表メンバーを発表した (C)JFA

海外で結果残せず

   彼は、将来を嘱望されていただけに、その反動も大きかった。同じ時期に、Jリーグを経由せずに海外に渡った選手たちが、結果を残せなかったことも、落胆に拍車をかけた。

   リスペクトを欠けた表現だが、彼の日本代表入りを渇望しなくなり、「過去の選手」ととらえてしまっていた。

   かつて中田英寿氏は「Jリーグで経験を積んで、日本代表として世界を経験して、欧州に移籍していく」モデルケースをつくった。私が以前インタビューした前園真聖氏は、こう話した。

「ヒデ(中田氏)が前例を塗り替えたように、成功して『前例』が変わる。十代で欧州三大リーグでも普通にプレー出来る」(2019年10月15日付J-CASTトレンド記事よりhttps://www.j-cast.com/trend/2019/10/15369765.html?p=3

   だが彼は、前例を変えられなかった。

石井紘人(いしい・はやと)
ラジオやテレビでスポーツ解説を行う。主に運動生理学の批評を専門とする。著書に『足指をまげるだけで腰痛は治る』(ぴあ)『足ゆび力』(ガイドワークス)など。『TokyoNHK2020』サイトでも一年間に渡り、パラリンピックスポーツの取材を行い、「将棋をスポーツ化した競技『ボッチャ』」などを寄稿。 株式会社ダブルインフィニティ代表取締役でもあり、JFA協力、Jリーグと制作したDVD『審判』、日本サッカー名シーン&ゴール集『Jリーグメモリーズ&アーカイブス』の版元。現在『レフェリー』の販売中。

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