「レコンキスタ」「パルチザン」「ジェノサイド」「レジスタンス」――ロシアのウクライナ侵攻で、世界史で習ったような歴史用語が飛び交っている。「レコンキスタ」は領土回復、「パルチザン」は主として外国による不当な侵略に対する抵抗運動のことだ。
ロシアは「ネオ・ユーラシア主義」
ロシアのプーチン大統領は2022年6月9日、「(領土を)取り戻し強化することは、われわれの責務だ」と強調し、ウクライナ侵攻を正当化した。
NHKによると。このプーチン大統領の考え方を解き明かすうえで、最近、注目を集めているのが、「ネオ・ユーラシア主義」と呼ばれる思想だ。
この思想の提唱者の一人、アレクサンドル・ドゥーギン氏は、「ユーラシア帝国の建設と反米同盟の形成」を主張。さらに、「ウクライナへの侵攻は、西側によって失わされたロシアの国土を回復するレコンキスタ(国土回復戦争)の第一歩だ」などという非常に極端な主張も展開しているという。
「レコンキスタ」とは、イスラム人に占領されたイベリア半島を、キリスト教徒が奪回しようとした戦いのこと。スペイン語で再征服の意味で、国土回復運動とも言われる。
15世紀、この戦いに勝利したスペインやポルトガルはその後、一気に新大陸獲得、世界制覇へと突き進んだ。